足元から顔までを美しくするボディワーカーの森拓郎です。
先日の記事、人工甘味料は血糖値を上げる?インスリンを分泌するのか?まとめ
から引き続き、人工甘味料についてです。
一口に人工甘味料と言ってもたくさんの種類があり、それぞれ実はちょっと違うのです。
現在主流なのはアスパルテーム、スクラロース、アセスルファムK、ネオテーム、サッカリンなどです。
カロリーゼロではなくとも、飲料系には現在かなりの確率で入っていますね。
スポーツドリンクやコーヒー、野菜やフルーツジュース、ゼリーやようかん、アイスやヨーグルト、ガムや栄養ドリンク、ビールやビールテイスト飲料など…。
カロリーを下げられる、原価を安くできるなどの利点もあるのだと思いますが、これらを日常的に摂取しているという人はとても多いでしょう。
人工甘味料を摂取すると血糖値を上げやすくなってしまう?
ワシントン大学、ヤニナ・ペピーノ博士らの研究によると、糖尿病ではない肥満者17名に対してブドウ糖負荷テスト(血糖値の推移を測るテスト)を行った。
この時、1回目は水を飲み、その後にブドウ糖負荷テストを行い、2回目はカロリーゼロの人工甘味料(スクラロース)を飲み、その後にブドウ糖負荷テスト同じように行いました。
すると、1回目時の血糖値の上がり方とインスリン分泌に対して、2回目は血糖値が1回めより高いレベルまで上昇し、インスリン分泌も20%増加したという結果が出ました。
つまりどういうことかというと、もしスクラロースが本当にカロリーゼロで身体に悪影響をおよぼすものでなければ、1回目と同じ結果が出るはずだが、2回目の測定結果は通常よりも高いレベルの数字が出てしまったということです。
スクラロース自体は血糖値を上げないのでインスリン分泌もないということになりますが、その後の血糖値上昇の感受性を上げてしまったということが考えられます。
味覚を狂わせ、甘みへの依存性を持たせてしまう
サッカリンは砂糖の200〜700倍、アスパルテームは160〜220倍、アセスルファムKは200倍、スクラロースは600倍、ネオテームはなんと7000〜1万3000倍の甘みの効力があります。
もちろん、これだけ甘いものですから、商品には薄めて使うため少量しか使用されません。コストが下がるというのはこういうところからもあります。
既成のものであればそこから増やしようがありませんが、カフェなどにいくと普通の砂糖と同じように、テーブルに「パルスート」なるものが置いてあったりしませんか?それが実はアスパルテームなのですが、カロリーゼロだからといって、ザーっとふりかけているとすれば危険ですね。
味覚がどんどん狂ってしまう原因になります。
また、カロリーゼロだからという理由で人工甘味料をとり続けると、甘いものを摂取した時にでる幸福ホルモン、ドーパミンが分泌されます。これは砂糖などでも同様ですが、カロリーゼロである人工甘味料は罪悪感が薄く、甘いものをより好むようになる味覚への依存から抜けられなくなるため、より甘いものを欲する傾向が強くなります。
人工甘味料自体では太らなくても、その他のカロリーのある糖質を他で全く摂らないというわけでなければ、その時に歯止めが聞かなくなったりもします。
また、先ほどの研究結果にもあったように、通常の糖質の感受性が引き上がり、より糖尿病リスクまで上がってしまう恐れもあるということです。
人工甘味料で肥満リスク、糖尿病リスクが増加
テキサス大学ヘルスサイエンスセンターの大規模追跡調査で、毎日ダイエット・ソーダを飲んだ人のメタボリック症候群の合併リスクが36%、さらにII型糖尿病(生活習慣に起因する糖尿病)のリスクが67%、このそれぞれ2つのリスクが飲まなかった人に比べて上がるということが分かりました。
また、フランスの研究者らが行なった調査では、カロリーゼロのダイエット・ソーダを1週間に500ml飲んだ人たちは、カロリーありのダイエット・ソーダを同量飲んだ人たちより、なんと糖尿病のリスクが15%も高くなるという結果が出ました。
さらに、ダイエット・ソーダを1週間に1.5L飲んでいる人の糖尿病リスクは59%も増えたそうです。
これらは先ほど述べたような、味覚の鈍磨、依存性、ホルモンに作用するというところが原因と考えられるようです。
実際それら自体が影響がなくても、他のものを食べる時の作用の変化や食べ物の好みまで変化してしまう恐れがあります。
それでも人工甘味料を摂取しますか?
砂糖も依存性や味覚の鈍磨、ホルモンの異常分泌など、様々な危険性を持ちますが、人工甘味料はまだまだわかってないところが多い分、かなり気をつけたほうがよいと思います。
発がん性のリスクや、それらを否定する意見などもいろいろありますが、実際安全だから安心して摂取するよりも、これらが入っている商品のラインナップをみれば、身体に良さそうかそうではなさそうかの判断はつくと思います。
カロリーゼロや低カロリーだから安心…。これは本当でしょうか?
私は仕事がら、この人工甘味料のようなものを推奨するわけにもいきません。
そして”きっと身体に悪いだろう”という思い込みもあるので、このような結論に達していますが、それを覆すほどの安心ができる話は今のところ聞きません。
危険!絶対摂ってはいけない!とは言いませんが、摂る必要があるのか?をもう一度問いてみてもいいかもしれませんね。
ダイエットは、まず身体が喜ぶものを摂取するところからでしょう。
参考になるのはこの方の本です。
「カロリーゼロにだまされるな」大西睦子
こちらは私の著書です。 人工甘味料に関してはチョロっとです。
「運動指導者が断言!ダイエットは運動1割・食事9割」
ディスカバー・トゥエンティワン
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