足元から顔までを美しくするボディワーカーの森拓郎です。
職業柄、糖質制限ダイエットについてお問い合わせ頂くことも多いのですが、最初は全く聞き耳持たないくらい興味がありませんでした・・・。
というのも、糖質制限というか炭水化物を完全にカットするというダイエット法については、体重が落ちて当たり前というか、止めればリバウンドして当たり前というか、失敗ダイエットの典型ということであまりにも現実性に欠けるためにあまり調べもしませんでした。
ところが、昨今やたら聞くようになった糖質制限ダイエット。ブームは繰り返し起こる・・・じゃないですが、よく調べもせずに一蹴するのは良くないかと思い・・・ある程度まとめてみました。
そもそも、2000年頃にアメリカで流行ったアトキンス・ダイエットというところから始まります。このダイエット法は1980年代からあったようですが、それぐらいの頃はローファット(低脂質ダイエット)が主流で、カロリーを抑えることと、食事からできるだけ脂質をカットするということが常識でした。
医学博士でもあるロバート・アトキンス氏は、糖質が血糖値を上げる最大の原因であるということから、通常1日200~300g摂取する炭水化物を20~40gと非常に少なく摂取させることで、血糖値を上がらない状態にさせました。
炭水化物から分解されるブドウ糖は、脳の唯一のエネルギーとして知られていますが、実際は、ケトン体という脂肪酸を分解した時にできる代謝物も脳のエネルギーとすることができます。
また、体内のブドウ糖が足りなくなって血糖値が下がっても、自分のたんぱく質や中性脂肪を糖質に変換して(糖新生)ブドウ糖を作ることもできるため、積極的に炭水化物を摂取する必要はないというのがアトキンス博士の主張でした。
血糖値を上げないことによって、体脂肪が燃焼しやすくなり、肥満の人はどんどん痩せることが可能で、さらに糖尿病の人は血糖値の心配をする必要もありません。
しかし、私達の身体は1日にだれでも1000~1200kcal程度消費する、基礎代謝というものがありますし、さらにそこから普通に活動していれば消費する活動代謝も800kcalはありますから、
ざっと見積もっても1800~2000kcal程度は1日に必要なエネルギーです。
その中で、一般的な食生活だと、約5~6割程度が炭水化物で摂取していますから、冒頭に書いた200~300gの炭水化物からは800~1200kcalは通常必要なのです。
それを20~40gですから、これもカロリーにすると80~160kcal。
ご飯にすると100g程度に相当しますが、子供用お茶碗に軽くもったくらいですね。
ちなみに、それくらいは食べていいという意味ではなく、肉などのたんぱく質以外の野菜などにも炭水化物は含まれていますから、恐らくそれらを食べているだけでこの数字はクリアーしてしまいます。
だから、アトキンスダイエットでは、芋類や根菜類、果物といった糖質を含む野菜類も禁止しています。
つまり、糖質の全くないたんぱく質と脂質だけでなんとか1日の摂取カロリーを取らなければいけないということなんです。
糖質制限ダイエットが、炭水化物さえ食べなければ他はいくらでも食べていいというのはそういうことでもあるんですね。これ、以外に大変ですよ・・・。
ちなみに、摂取カロリーが消費カロリーを超えたら太るんじゃないの?と思われる方も多いかと思いますが、実際その心配はあまりありません。
そもそもそこまで食べるというのも現実的ではないのもありますが、摂取カロリーを少なくしているにもかかわらず、炭水化物ばかりを食べていれば太るのに対して、
血糖値をあげないたんぱく質や脂質はどんなに食べても体脂肪になるということはありません。(全くならないということはありません)
問題は、炭水化物以外で必要量のカロリーを摂取するのが結構大変ということ。普通に考えればわかると思いますが、ご飯やパン、麺類の値段に対して、肉や魚、野菜などの値段ってどうでしょうか?当然高いですよね。おそらく、食費はいままでの2倍くらいになる恐れがあります。外食中心であれば、絶対ついてくるであろう炭水化物を残す必要もあります。
定食でもおかずだけ。ラーメンやカレー、パスタやピザやハンバーガーなども食べられないですね。お菓子なんてもちろん全く食べられません。
こういうとすでに何も食べるものがないという人は、よほど普段から炭水化物しか食べていないのでしょうが、実際摂取カロリーの半分以上は炭水化物で摂っているのが普通ですから、おかしくはありません。
じゃあそれさえ我慢すれば・・・となりますが、もっと大きな問題があるのです。
それはまた次回に。
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