アサイーは本当にスーパーフードなのか?

森拓郎ブログ

足元から顔までを美しくするボディワーカーの森拓郎です。

前回は、私もハマっているアサイーボウルについて、できるだけ糖質を少なくして食べるレシピを紹介しました。

さて、アサイーというととっても栄養豊富なスーパーフードとして紹介がされているのはご存知かと思います。
私もそういう触れ込みが初めからあったし、有名な方なども勧めていることが多かったので、そうなのだと信じこんでいました。
しかし…。公式で出ている数字や、パッケージの成分表示をみて、何か違和感を感じたのでした。

ポリフェノールが赤ワインの30倍??

強力な抗酸化力で有名なアサイー。また、同じように抗酸化物質ポリフェノールが多いと言われる赤ワイン。
なんと、アサイーはこの30倍もポリフェノールがあるのだとか…。
それって本当に??と思った私。また、ブルーベリーの18倍とも表示されていることもあります。
一応、様々な研究機関の調べではアサイーには4500mgものポリフェノールが含まれていると報告されているそうです。
ちなみに、赤ワインだと200〜400mg程度、ブルーベリーで300mg程度あるといわれています。何と比べて30倍、18倍といっているかは謎ですが、とにかく桁違いのポリフェノール量だということがわかります。

そもそもポリフェノールって何なんでしょうか?ポリフェノールとは簡単に言うと約10000種類以上におよぶ植物成分の総称です。
光合成でできる色素や苦味の成分で、これを摂取すると体内の細胞の酸化(老化)を防ぐと言われています。

ポリフェノールで代表的なのがフラボノイド系のカテキンやアントシアニン、フェノール系のクロロゲンなどがありますが、それぞれの植物によって含まれている成分も違うので、実際は比べにくいところがあります。

で、実際この30倍とか18倍の意味があるのか?というと、私は比べるところじゃないんじゃないの…?と思ったのでした。

何故かと言うと、肝心のアサイーボウルで使うアサイーピューレの成分をみると書いてあったのが…「100gあたりのポリフェノール0.29g」と書いてあったのを見つけたから。

え??と目を疑いました。4500mgどこいったん?0.29gって290mgでしょう??

と思って、すぐに販売元に確認(笑)
ついでに、鉄分がほうれん草の4倍、カルシウムが牛乳の2倍、食物繊維がごぼうの3倍、必須脂肪酸やアミノ酸が豊富で、ビタミンEがカボチャの2倍とありましたので、この辺も質問をしてみました。

するとあった回答はこれです。

「こちらの成分表示は無水分換算で出した数値を元にしていますので、加水加工したピューレですとその分成分的には劣ります」

とのこと‥。アサイーは前回お伝えしたとおりピューレの状態でしか輸入はされてきませんが(いやむしろ全部フリーズドライで輸入されている?)、先ほどの◯◯の何倍!という数字の元になっているのは、そのピューレの水分を飛ばしたフリーズドライ製品の成分が元になっているとのこと。

水分がないもと、水分たっぷりのもの比べてるんですか?

赤ワインや牛乳は水分そのものですから、それと水分ないものを比べるってどうなの?とも思いますし、量はすべて100gで比べているそうなのですが、赤ワインの100gなんてグラスについだ位だし、牛乳なんてコップ半分くらいです。
それに比べてアサイーのフリーズドライパウダー100gって凄い量ですよ。

その他のほうれん草やごぼうについても同じですが、水分がなく栄養が凝縮したものと、物体そのものを比べるのは、数字のマジックというところがありますよね。

まぁこれについてはサプリメントなどの健康食品の広告では本当によくあることなので、気をつけましょう。◯◯の何倍と書かれても、それがそもそも凄いのかどうかもわからないし、比べるところなのか?というのは凄く大事なところだと思うのです。

アサイーの成分はほとんどこのように出ているようなので、あまり大騒ぎしても仕方ないようです…。これを知った時は非常に残念でした…。

だからといって摂取する意味が無いわけではない

アサイーの一番のウリは抗酸化作用です。ポリフェノール量はちょっと数字のマジックありすぎでしたが、抗酸化作用についてはある程度信憑性があるようです。

ポリフェノールは前述のとおり数えきれない程の量があり、そしてポリフェノール以外のビタミンAやE、その他のミネラルなどの栄養素も抗酸化作用があるのです。それらを全てひっくるめて、その食品にどれだけの抗酸化能力があるのかを示した数字にORAC値(Oxygen radical absorbance capacity)というものがあります。

アメリカではサプリメントなどにこれが表示されることが多く、日本でも近年使用され始めているようです。

アサイーのフリーズドライパウダーは、様々な食品の中でもこの数字が高く、たった1gでもかなり多い数字をたたき出しているようです。

ただ、アサイーピューレ100gがパウダー何グラムに相当するのかというとわかりませんが、アサイーのフリーズドライパウダーをサプリメントで摂取するのであれば、抗酸化作用は認められるのではと思います。

ちなみに、アサイーパウダーのカプセルだと1錠が250mg程度なので、5粒くらいで1gに相当すると考えられます。

アサイーボウルは?というと、アサイーボウルをはじめアサイーのドリンクなども市販されていますが、既成のもの(例えばお店で飲食する場合)などは、そのまま砂糖やはちみつを添加していたり、甘いフルーツを混ぜていることが多いので、糖質摂取過多になってしまう恐れがあります。

アサイーボウルやドリンクを美味しく頂くのが目的であればかまいませんが、あまり巷で言われている謳い文句を信じて、健康的だと思うと…ちょっと違うのかもしれません。糖質過多は活性酸素をためますからね。アクセルブレーキ同時踏みみたいになっちゃいます。いや、アクセル強めかな?笑

だから、せっかく自分で食べるときは糖質をできるだけ抑えるという配慮も必要ですね。ピューレは加糖のものも売られていますが、当然無糖のものがおすすめです。

アサイーパウダーなら?ということもありますが、フリーズドライパウダーは空気に触れるとすぐに酸化してしまう作用があるので、パッケージを開けた瞬間から劣化が始まります。

これは油などもそうですが、アサイーがもつ豊富な脂質が、良質といえどすぐに酸化をしてしまっては、逆に身体に活性酸素をためることにもなりますので、あまりよいとはいえません。

ですから、アサイーの抗酸化作用を最大限に活かすためには、パウダーが酸化する前にカプセルされたものをサプリメントで摂取する…というのが一番おすすめなようです。

ちなみに、アサイーは最強じゃないみたい?

ORAC値を調べていたら、アサイーのことが沢山でてきたのですが、案外ターメリック(ウコン)やオレガノ、シナモンや、スーマック(ふすま)といった成分はアサイーより強いORAC値をもっていました。ちなみに、ふすまはアサイーの3倍近くの数字でした。

ポリフェノールといえば、カカオも強い抗酸化能力をもちます。これも、砂糖が多めのチョコレートではなく、カカオ70%以上の濃いめのチョコレートを食べることは抗酸化につながるということですね。

まぁ、なにが言いたいかというと、食品成分は広告表示としてあえてわかりにくくなっていたりするので注意しましょうということです。

そして、気にし過ぎることもいけません。途中も言ったように、じゃあアサイーなんて意味ないんじゃんとか言いたいわけではありません。

なんでも美味しければいいわけですが、そのなかで何がどうなっているのかを知るかというのはやはり大事なことです。

健康だと思っていたものがそうでなかった時のショックって結構キツイです。アサイーは幸いそういうわけではありませんでしたが、最近ではトクホがかなり酷い状態です。

メーカーよりもそれ以外の意見をしっかり聞く必要もありますね。

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